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何を提供するかよりもどの範囲で責任を負うかという話

心理学の流れ調べてると概論を扱った動画が出てきて、その内容とは全く関係ないけど気になったことがあった。

心理系の学生は一年の時に心理学概論を絶対学ぶらしいんですが、それに加えて公認心理士のカリキュラムの最初にも出てくるという話だった。

で、その前にさらっと「一番初めに公認心理士の職責を学ぶ」と紹介されていた。

公認心理士になるために勉強するにあたって、最初に社会的責任やルールを学ぶらしいのです。

例えば、学校の教科書には「一番初めになぜその科目を学ぶのか」が大体のってるが、それに近いものとして初めに「その職業や専門家の責任」を学ぶというのが面白い。

教科書はよく考えて作られていて非常にありがたいという話

何が面白いのかというと、経済活動は「自分が請け負う責任範囲を定めて、その領域において何らかの価値を提供し対価を受け取る活動」と見ることができる。

つまり、専門化や限定化は個人的な欲望を名のある形に押し込めてしまうという意味では弊害もあるけど、

非専門家は枝分かれに気づかないからこそ全体のまま受け取ることができるという話

役割を果たす範囲がはっきりすることは本人の社会的位置づけを自覚し、またそれを社会に示し、経済活動として確立する上で重要なステップとなる。

漠然と副業やビジネスを考えようと思ったときにそれを難しく感じるのは、その人が果たすべき責任の範囲を自覚できていないから。

そもそもいきなりそんな認識を持つのは難しいが、逆に言えば、経済活動とは「社会全体のあらゆる営みの中で特定の領域を請け負うこと」とみなしてもいい。

メルカリでファングッズを販売する人は、「そのアイドルなりスポーツ選手なりの応援グッズを提供する」という限定された活動で社会の動きに乗り込んでいく。

で、その領域の中で請け負った責任に対して金銭が支払われる。

つまり、「活動の範囲、圏内を限定しそこに対して責任を持てると示すこと」が経済行為の始まりなのだ。

塾講師であれば、大雑把に「学生の勉強のサポートをする」が社会における責任で、その責任が果たされることへの期待、果たされていることへの対価として給料を受け取る。

となったときに、職責を自覚していることの重要性が浮かび上がる。重要性どころかそれありきですらある。

学生がなんとなく起業したいと思ったときの難しさは、追うべき責任を見つける難しさに等しい。

今だと「生成AIで誰でも簡単に~」みたいな一見雑に見える提案やサービスが成立していることについて、なぜこれがうまくいくのに自分はうまくいかないのかと考える人があるかもしれないが、

その人にとって前者に内容は稚拙に映るかもしれないものの、特定領域の責任を受け持つことをうまく提示できている。

彼らはより大きく抽象度の高い領域まで扱おうとする。それによって輪郭は引き延ばされ、限定化は先送りされ、社会の中で請け負う責任を自覚も提示も出来ない。

それが自ら何かを提供しようとするときの難しさであり、逆になぜそんなことを考えないバイトという経済行為が成り立つのかと言えば、すでにその職責を表明し認められた組織に参加するからで、その組織内ですでに決められた役割を負えばいいから。

もちろんその中でもより自覚的である方が一般的に仕事ができる、とはなるのだろうが、それ抜きにしても経済活動が成立する。

これらを踏まえて、公認心理士のカリキュラムの冒頭にその職責が載っていることについて改めて考えてみると、

「社会的責任の範疇を公認心理士それぞれがちゃんと知っとけよ」というテキストを作った側の意志が感じられる。

そしてその責任を果たすことが期待されるからこそ公認心理士という職業が成り立ってもいる。

今度逆に彼らが独立を考える場合には、公認心理士の社会的責任に加えて、その個人が特に請け負う箇所を提示できる必要が出てくる。

自分の守備範囲はどこであるか。

コンテンツの価値は正確性ではなく読者に変化が生じることにあるので気にしすぎなくていいという話

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