コラム(?)

個性とか自分らしさの前に人間の優位性を考えるのもいいのでは?という話

こんにちは高本です。

今回は「人間の優位性とそれを体現した生き方」について考えてみます。

「自分らしく生きる」とか「自分の強みを活かす」とかよく言われますよね。

もちろんそれは大事です。というか、これはこれでまた別でちゃんと考えるべきことなんですが、今回は一旦いいとして。

で、でもこうなると、じゃあその前に人間としての強みについても考えておくべきってなってきますよね。

だって他のどの動物でもない人間として生きてるのだから。

人間であることの強みを全く使えてないんだったら、人間として生きていく意味がないわけですよね。

「俺は飛びません」って言ってる鳩がいたとしたらあほやんって話ですよね。

飛んだほうが早く楽に移動できるんだから羽を使えよって。

じゃあまず羽を持ってるってことに気づいてないといけないわけですよね。

それを考えようというのが今回のテーマです。

子供のまま大人になる人間

いろんな角度から考えれると思います。

それこそAIの時代なので、人間じゃなくてもできる仕事はAIにとってかわられる。

だから人間じゃないとできないことをしよう、とかも言われてるわけです。

例えば理性とかも挙げられると思います。

理性と本能2項対立で考えて、仮に本能100%で生きられるとしたら、それはおもろいのかって話で。

ちゃんとあれこれ考えれるところに、人間であることの面白さがあるんじゃないかと思うわけです。

とかそんなところからも考えられますが、今回はネオテニーという観点から見ていきます。

ネオテニーとは

じゃあそもそもネオテニーって何なのか。

これは幼形進化ってことなんですが、基本的に動物は大人になるにつれて体の一部が著しく発達するわけです。

牙が長くなるとか、爪が鋭くなるとか。

これを特殊化って言います。

で、なぜこういう成長の仕方をするかというと、環境に適応するためですね。その環境でいい感じに生きていくために、そうやって成長します。

でもこれにはデメリットがあって、環境の変化に弱くなります。

そらそうですよね。だって今の環境にジャストフィットして成長したんだから、違う環境になれば対応できなくなります。

じゃあ逆に言うと、特殊化を遅らせると、環境の変化に対応できる期間が長くなるわけですね。

で、これが人間なんですね。

ネオテニーから見る人間の特異性とは

人間は子供の姿のまま大人になります。

頭身は変わってきますが、遠くから見たときのシルエットは赤ちゃんと大人でほぼ同じですよね。

人間によく似たチンパンジーでは違うんですね。チンパンジーの子供は人間の大人と似た格好をしてます。

でもこれが成長するにつれて顎が伸びて頭だけでも見ても子供の時とは違う形になっていきます。人間の特異性はここにあるってことです。

子供時代の延長としての大人だから特殊化が起きてこないわけです。

チンパンジーは成長するにつれて下あごが伸びてくる(Lewontin による)

 

で、特殊化が起きてこないということは、1つの環境に適応する形で成長したわけではないってことです。

つまり人間は、いくらでも違う環境に飛び込んでいけるってことです。

好奇心に任せてどんどんおもろそうなところに突っ込んでいっていいってことです。赤ちゃんってそういう生き物ですよね。

同じ環境でずっと留まってるのは、人間に与えられた能力を活かせてないってことです。

水かきができたり、角が生えたりしてませんよね。

これからいくらでも新しいことやっていいし新しい環境に行っていいし、行った先でもっとおもろいこと見つけたらそっちに行っていいってことです。

むしろそれをしてないのは、飛ばない鳩と同じ状態なわけですよねw

そっちのほうがしんどいやんって話です。勝手にハードモードです。

心の訴えを無視してずっと同じ場所に執着するのは、人間の本来の振る舞い方じゃないってことですよね。

これは前にも出てきた専門性の話と似てますよね。早くから専門化しすぎるのはよくないよってやつです。

ちなみに暇と退屈の倫理学でも人間は動き回りたい生き物である、みたいなくだりは出てきます。

日常からもっと大きな選択まで

で、これはいろんなレベルで言えると思います。日常のちょっとしたことから大きな選択まで。

僕で言うと、最近はいろんなジャンルの本を読んでるんですが、これも最初からそうしようと思てるわけじゃなくて、

一つ気になるトピックがあってそれに関連することを調べてると「え、こっちもおもろそうやん」ってなって、そっからどんどん広がって収拾がつかないみたいなことになってきます。

でもそれを「自分はこのテーマって決めてるからそこだけ」ってなると急に、おもんなくなってくるわけです。

それはちょうど今の自分の興味に制限をかけてるってことなので。実際はそこを解放するのが一番面白いわけです。

もっと前で言えば、大学で物理をやってたんですが、途中で物理だけをやってる将来を想像したらおもんなすぎたので、

もっといろいろやろうと思ってブログやってみたりプログラミングやってみたりしたわけです。

で、SNSをきっかけに社会人ばっかりの勉強会参加したり、謎の読書会に参加してりしました。

ちなみに読書会はその後も花見とかベンツの試乗会とか色々イベントがあって、

それに参加しながら「これネットワークビジネスやろうな~」って思ってたんですが、ちゃんとネットワークビジネスでしたねえ。

なんか天然由来の健康用品を紹介されて「これは○○教授の監修だからちゃんといいもので~」って言ってました。

その話聞きながらその人調べてみたら前日に脱税で逮捕されてました。

なんでそっちが知らんねん。

あとは大学院卒業してから南米に行ったのも環境の変化という意味ではそうですよね。

別にずっとブラックホールの論文読んでたやつが、急にアマゾンに行って死ぬほど蚊に刺されても全然生きていけるわけです。

病気ではないです。

 

これも人間の特異性を反映した振る舞いといえそうですよね。

とにかくそんな感じの人間らしさをベースにしたうえで、個人ごとの強みとか個性を考えていくのもいいんじゃないかという話ですね。

まとめ

というわけで今回は「人間の優位性とそれを体現した生き方」についてお送りしました。

ネオテニーとは、子供の姿のまま大人に成長するというものでした。そしてそれは環境に適応するための特殊化の期間を先送りしてるということです。

つまり人間は環境の変化に強い生き物だということです。そこに優位性があります。

ということはこれをうまく使えている方がいいわけですね。その時の興味のままにどんどん環境が変わっていってもいいってことですね。

そっちのほうがしんどくないわけです。

つまりそれが人間としての生を全うするってことなのではないかということですね。

これを踏まえて、あなたにとっての人間らしい生き方も是非とも考えてみてください。

今回は以上です。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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