コラム(?)

「今日の核」を見つけ出すという過ごし方

昔、どこでだったか忘れたが、「今日できることを明日やらないのと同じぐらい、明日できることを今日やらないのも大事」というのを見た。結構印象に残ってる。

このブログだと、カイジのハンチョウが言ってた「今日を頑張ったものにのみ明日が来るんだよ」という超有名ゼリフを取り上げたことがあった気がするが、

今できることをやるのが大事な3つの理由

それと同じぐらい「明日できることを今日やらない」もちょうどいいのかもしれない。

これは「いつやっても同じようなことをなんとなくで雑に通り過ぎない」ってことで、今書いててシクロフスキーの『Art as Technique』という論文を思い出した。

「異化」という概念について書かれたものだが、その中でトルストイの日記が引用されている。ざっくりした内容は、「普段生きてるといろんな動作がどんどん自動化になって何の引っ掛かりもなく終わっていく」で、これが日々の日記の中に残されていた。

で、「明日できることをやらない」は何も特別なことをしないといけないわけでもない。それは動作の特別性というよりもむしろ、自分の内側で「今日、もしくは今この瞬間これがやりたい」と思ったその気分の特別性を重視する態度なのだと思う。

つまり、行為としては明日できるとしても、今日それをやりたい気持ちが湧き上がってきたことの異常性というか特異性というか通常の一日のリズムからの逸脱感、これがどう扱われているか。

やりたいことが分からないとか、なんか退屈とか、同じような生活が続いてるように感じるときは大抵この意識が希薄で、その何かに向いそうな意欲を豪快にスルーしている、

なんとなくこれをやってみると面白そう、と思ったところまでで終わっていて、一秒後には「まあそれはそれとして最近おもんないな」となるものです。

本当はその欲求や流れをどれだけ丁寧に汲み上げるかが今日への密着度をダイレクトに決定づける。そんな「今日の核」とも言えるものを一日の中で取り出せるか、見つけ出そうとするか、それがその一日を味わうということなのではないか。

「ショートムービーを作ってみよう」という核

ちなみに今日は映画理論の特に「モンタージュ」が気になってしばらく調べていた。 モンタージュというのは、映画において2つの映像をつなげることで、それぞれ個別の映像からは出てこない感情や観念を生み出す技法です。

なぜモンタージュなのかというと、僕たちは往々にして2つのイベントの間を半ば強引につないで因果関係を見いだそうとしてしまうもので、そしてそれによって過去に囚われ時には今日の選択の力強さが損なわれてしまったりする。

そのときに人が要素を関連付けて見ようとする性質は、映画界隈のモンタージュから何か考えられる余地があるんじゃないかってことで、今日は映画理論の本を見てみた。

その流れで映画は、「連続した一続きの映像を複数並べればそれでもう一応映画と呼べる」という話を見て、「え、じゃあ映画作れるやん」と思ったのです。

というのは、最近だと一か月沖永良部島にいたときの動画や写真がそれなりにあるので、これをいい感じにして残しておきたいと思っていたものの、頑張って編集したいわけでもなかったので、これなら数十秒の動画を並べ替えて映画のふりして作ってみるのは面白そうだと。

で、面白そうというよりももう「作ろう」と思ったのです。前の記事で言うところの「見ようと決めた」のです。だから多分近いうちに何かが出来上がるはずです

なぜ見ようと決めたら見えるのか

ってなったときに、この「数十秒の動画の並び替えで映画風の動画を作ろう」の思いが出てきた時点で、なんかこう気持ちに軽さが出てきます、これまたいい一日だと。別に一日終わったわけではないけど。つまりこれが「今日の核」。

何ならこれを思ったときに「今日の核」という言葉が浮かんできたのでこの話をし始めたのです。

これがたぶん今日のハイライトで、これがあることで今日を生きている体感が強まったというか、

もし実際に映像が出来上がったとすれば今日が起点だったとなるし、さらに遠い将来これらを通してもっと何か面白い出来事が起こっていれば、振り返ってみて今日この感じが湧き上がってきたのがきっかけだったとなる。そんな今日が今日を特別(今日)たらしめるのだ。

そしてそんな今日を日々謳歌していく。

関連付けてもいいし関連付けなくてもいい

余談ですが、さらに最近で言うと、電動の自転車をレンタルできるのを知って、そういえば近所に自転車並んでるの何回か見たなと、初めて使ってみたのです。思ったより簡単に使えてしかも電動なのでめっちゃ楽で、一時間かけて新しい眼鏡を買いに行ってみた。

沖永良部島でトラクターにおもっきり轢かれて以来放置していたのだが、せっかくなのでくそ熱い中自転車をこいで買い出しに出動した。

すると店の近くにドンピシャで自転車返却できる場所はないので、必然的に十数分歩くことになり、全然知らない街を散策出来て新鮮な体験だった。

ちなみにその眼鏡屋も島で会った人に教えてもらった店で、そうなると、島に行き、トラクターに轢かれ、おすすめの眼鏡屋を教えてもらい、電動自転車の楽さレンタルのしやすさを感じたからこその、その一日であり、

これらも振り返ってみれば、この一日が生まれるに至った直近数十日のイベントありきである。

と言ってもこの思考がまさに今回「モンタージュ」を深堀してみようと思った「人が勝手に関連付けてしまう性質」そのものので、通常はこんなものは一切関係なく、ただ今日の一日があるだけ、ぐらいに思ってればいいのだが、それはそれとして、

というか何をどう過ごしてもこんな風に「これがあったからだ!」とか思えてしまうのだから実際にはどうでもよくて、

今日の一日をより味わおうとする態度として「今日の核」を意識してみるのもいいかもしれない。

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