情報発信を始める

読者と親密な関係を築きコミュニティへとつながるグルーミングとしての情報発信とは

こんにちは高本です。

今回は、情報発信をどう解釈して取り組んでいくか、という抽象度高めの話。

具体的な方法論は、メディアに限ってもSNSやら動画やらブログやらnoteやらいろんな選択肢があります。

コンテンツレベルでも、ペルソナだとかPREP法だとか、そんな話はいくらでもあるわけです。

でも、

情報発信をどういうものと捉えているか。

自分がどうなりたい、受け手にどうなってもらいたいための行為と考えているか。

こういう本質的なところが腹落ちできていれば、方法の部分はあなただけにとってのベストなものを、自分で考えて選ぶことができるようになります。

巷に氾濫してるような、しょうもない細かいテクニカル部分に終始した情報に踊らされることはなくなるわけです。

というわけで、今回は情報発信を見る視点の一つとして、グルーミングと対応付けて考えてみようというやつです。

人類はどうやって共同体を形成してきたか

グルーミング。これは主に哺乳類などが、外敵の脅威から身を守る集団を形成するために行うことですね。毛づくろいとか。

これによって親密な関係を築いていく。

でも基本的に個別でやるもので時間がかかるので、出来上がる集団の規模には限界がある。

じゃあもっと大きな共同体が必要になったときに人類はどうしたか。

踊り、歌い、語り、宴を開きました。


これなら一対複数で関係を築いていける。これはまさに僕たちが情報発信をやっていく理由ですよね。

自分自身がずっと対面で一人一人にしゃべってられないから、情報発信メディアというものを作って、そこに自分の考えや体験や思いを乗せる。

そうすることで自分が直接動いてなくても発信される。そんな場を整えて作り上げていきたいということですね。

情報発信によって社会的なつながりを生むには

グルーミングは、社会的なつながりを生むための行為でした。

そうすると、情報発信をある種のグルーミングだと捉えたときに、それがどんな活動になっていくかは、また変わってきますよね。

だって人の世界はその人が使う言葉で形作られるわけです。

ブログで記事を書くということで言えば、有益な知識やら情報やらを伝える行為とも考えられるけど、でもそういう考えの人は辞書とかwikiとか論文みたいな仕上がりになってしまう可能性が高いですよね。

でもインターネット上におけるグルーミングであって、親密な関係を築き共同体へとつながっていく行為だと定義する人は、扱う内容も言葉選びも変わってくるはずです。

つまり、歌う、踊る、語る。これをまんまインターネット上に、情報空間に持ってくるってイメージでとらえれば、もっと懐深い発信になっていきますよね。

TEDに社会運動の起こし方っていう有名な動画があって。これなんですけど。

こういうことですよね。最初は一人でひたすら踊り続けるだけ

そこから一人目のフォロワーが現れて、また一人また一人って人が集まってくる。

それがあるラインを超えたときに、一気に塊になる。

でも最初は気づかれるまで踊り続ける、歌い続ける、語り続けるだけ。

それがあなたのコンテンツに触れた人に毛づくろいをするってこと。それが読者と親密な関係を築いていくってこと。

そこから小さな流れが生まれて循環が起きて、大きなムーブメントになっていく。

そういうイメージですよね。

お金の循環をエネルギー視点で考える

ただ流石にこれは抽象的過ぎるので、発信内容も含めてもう少し具体的な話を見てみます。

親近感は何に由来するのか


ここまではかなり抽象的なイメージの話でした。じゃあ具体的に毛づくろい的な発信を考えるとどうなるか。

これについては、人類学者のロビン・ダンバーという人が提唱した、友情の七つの柱って概念がおもしろくて。

  • 言語
  • 出身地
  • 学歴
  • 趣味興味
  • 世界観(道徳・宗教・政治)
  • 音楽
  • ユーモアセンス

この7つを見れば親しくなれるかが分かる。これは家族とか村とかの小さな共同体を連想させるものになってます。

同じ場所で同じ言葉を使い同じ教育を受けて同じ歌で踊り同じもので笑い、、、、

つまり世界の見方が同じであるということ。

だから相手がどう考えてるかわかるし、何が起きたときにどう振る舞うかわかる。だから信頼できるってことですよね。

親友とか仲のいい人を思い浮かべてみると、結構かぶってませんか?w

僕は最近南米の部族とかアマゾンらへんに行ってきたんですが、一緒に行った友達とはほぼ全部ぐらい同じでした。

今しかできないことと今日やるべきこと【南米旅行記①】

その南米でも、夜同じ宿にいたみんなで踊ったときに、向こうの女子たちが「これが最高やねん、これこれ」みたいな感じでノリノリで歌って踊ってた曲が全然ハマらなくて、正直ちょっと気持ち離れましたよねw精神的な距離が。

「これでそんな陽気になれるん」みたいなwその曲がいい悪いじゃなくて、ただただ共感できないという。

なんか深いところで自分とは違う存在だということを突き付けられるような感じ。芯からは共鳴できないというか。

つまり共同体(=コミュニティ)に関してもこの視点で見ればよくて。

なぜ情報発信においてコンセプトが最も大事なのか


情報発信ではまさにこの7要素に関連したもの伝えていく中で、共鳴が生まれてくるわけです。

特に全く面識のない相手に対して、好き嫌いの感覚を評価する尺度として特に有効なのは、音楽、政治、道徳、宗教。

もっと言うと、道徳のところが一番影響が大きい。情報発信で言えば、この世界観ってのはコンセプトの事ですね。

だからそういう意味で、一番抽象度高いところにあるコンセプトとか方向性が大事になってきます。

情報発信ビジネスのコンセプトを考えるよりも前にやるべきこと

それはつまり、

あなたのコミュニティもしくはメディアの世界では、何がよくて何がダメで、何が正義なのか。

そこを決定づける部分であり価値観そのものということですよね。

そこに共鳴するから発信してる内容を飛び越えて、その世界やあなた自身に親近感が湧いていく。

だからコンテンツで勝負するのは間違いって、ずっと言われるわけですよね。

このブログに当てはめてみると

例えば僕の場合で考えてみると、出身は特に言ってないですけど、ちょいちょい関西弁だったりはします。

そういう意味では言語と出身地の部分で、どこか仲間意識を感じてもらえることがあるかもしれないわけです。

これも、かしこまった口調にし過ぎるのはよくないって言われてる理由ですよね。普段の喋り口調というか自然体な感じというか。

僕はあえて関西弁を強調しようとは全く思ってないですけどw、でも変に抑え込み過ぎないようにしようとは思って文章書いてたりします。

で、学歴については大学院とか物理の話はたまにするので、それももしかしたらアタッチメントを感じてもらえる要素になるかもしれないですよね。

趣味とか音楽の話は特に意識はしてないんですけど、そういう切り口の記事はいくつかあります。完全にたまたまですけどもw

音楽を楽しむとはこういうことだという動画を見つけた
歌の一曲すら適当に聴くから日常がおもんなくなっていく。

ユーモアについてはこれは多少意識していて、別に無理にボケるとかはないですけどw、ちょっと挟めるところは挟んでいきます。

その方がこんな感じのやつですってのが伝わりやすいので、だいぶ回りくどい自己紹介的なニュアンスで捉えてたりします。

もっと言えば、プロフィールとかもこの辺を中心に書けばよさそうです。

はじめましての段階で自分の世界観をゴリゴリに打ち出すときもいので、出身とか学歴とかユーモアとか好きな音楽から攻めていくイメージですね。

まとめ

今回は「グルーミングとしての情報発信」というテーマでお送りしてきましたが、いかがだったでしょうか。

僕は「情報発信をしよう」「自分のメディアを持とう」とずっと言ってるんですが、でもその方法については、いろんな人がいろんなやり方を発信しています。

で、その情報の多さにおぼれて手が動かない。そして現実が変わっていかない。あるあるですw

そこでこの活動をもっと抽象度高い視点から解釈して、どんなイメージで取り組んでいきたいのか、という話をしてきました。

今回の文脈において情報発信とは、「読者と親密な関係を築き、共同体の形成へとつながる行為」です。

そしてそれを文章で表現していく手助けとして、友情の七つの柱の話もしました。

・言語
出身地
学歴
・趣味興味
世界観(道徳・宗教・政治)
音楽
ユーモアセンス

この7要素。

このイメージをもってやってみてください。

それではここまでお読みいただきありがとうございました。

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